工場長の考えてること

工場長の考えてることを脳みそ直だしです。

外国人は今日も働く

元旦に中華を食べに行った。

 

その店が元日でもやっていることは分かっていた。昨年もそうだったから。

やたらと羊があるので東北地方出身の中国人シェフかもしれない。その店で生まれて初めて羊肉の皮の厚い餃子を食べた。

四川風の定番があるかと思えば、ウイグル風という麺も炒め物もある。ウイグルに行ったことのないわたしは、ウイグルの味がどんなものかは分からないが普通の中華ではないことだけは分かった。

 

青菜と卵と椎茸の餃子を食べた。こいつも生まれて初めて食べるもので、いわゆる餃子の概念とは違うもので練り込んだ青菜の緑の皮と卵と椎茸とニラが入った柔らかな餡は日本風にラー油と酢と醤油で食べるべきなのかわからなかった。

それにウイグル風の麺を食べた。それが中国本土で普通のウイグルなのか全くわからない。

 

ロンドンにいた時もパリでも、日曜であれクリスマスであれ、ホリデーであれ、観光客向けのデパートや土産屋ではなくて夜遅くまでやっている、コンビニのようなよろず屋とたばこ屋と食べ物屋は大抵外国人の店だった。

 

法律で休みには高い時給を払わなきゃ行けないヨーロッパで、その店員のインド系やアラブ系やアジア系の外国人はそんなお金をもらっているのか分からない。店によっては近所の友人だかがたむろしているけれども、初回こそギョッとするが慣れてしまえばどうということはない。

 

彼らは決して愛想が良いわけではないがたとえ生粋の、肌の色はともあれイギリス人もフランス人の店も安いところは愛想は悪い。

であっても夜中に家に食い物がなければそこに頼るしかないのだ。背に腹は変えられない。ただひたすらにまずいパック飯とビールでもないよりはマシだ。

 

1月1日の中華屋にも日本人はおらず店員の友人が一つのテーブルを囲んで何やら楽しげに会話をしていた。聞き取れる限り北京語だった。店の食い物ではなく何かを持ちよっていた。2020年の旧正月は1月25日からだそうだ。

休みを取るのかどうかはあえて聞かなかった。

 

日本語を喋るのが自分たちだけなのを楽しみながらヨーロッパの働く外国人を、きっとその多くは移民なのだろう、を思い出していた。

 

中華屋はそれらに比べれば遥かに美味く、店員は愛想も良い。

だけれども、きっと何一つ変わらない働く外国人を思うのだった。